いただきます【PART6】~人に伝える分かりやすさ~

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前回までのバージョンでゲームの面白さを表現するところまで来ました。ここからゲームのクオリティを高めていくわけですが、まず優先して行うべきはゲームの面白さが人に伝わるようにすることです。どれだけ自分ではゲームを面白く出来たと思っていても、その面白さが人に伝わらなければ意味がないのです。そんなゲームは手にもとってもらえませんし、手にとったとしてもすぐに止めてしまいます。

このゲームは何をすればいいのか、何をしたら失敗なのか、何故失敗したのか、といったゲームの目的(ゴール)やルールがキチンと伝わるようにしなくてはいけません。

 

目次

大切なのは遊びやすさと分かりやすさ

今回のゲームの主旨が「上手く出来ないことこそが面白いゲームデザイン」なので、必然的に難易度はかなり高いわけですが、だからといって操作性が悪かったり、理不尽だったりしていいわけではありません。「操作は気持ちイイ、プレイヤーが死んだことに納得がいく、でも思い通りに動かせなくてヤキモキする」といった形にしなければいけません。まぁ、これは本来ゲームとして当たり前の姿ではあるんですが。

そんな調整を施したのが、こちらの試作第5号です。

前回のバージョン(試作第4号)の段階で、実は結構な人にテストプレイをしてもらっているのですが、ほとんどのプレイヤーが食べ物を口に運ぶ事すらできずに終わっていました。そこで、手に持っているモノをスプーンからフォークに変更しました。私が感じていたこのゲームの面白さは、二人羽織で蕎麦を食べているようなイメージです。「蕎麦が掴めない」よりも「蕎麦が口に入らない」方が面白いと思うので、その感覚になるように食べ物は掴みやすくさせる必要があったのです。結果、以前よりもグッと遊びやすくなって、二人羽織のような面白さを感じてもらえるようになりました。ちなみにフォークに食べ物が刺さるように見せているのも、キャラクターや鉄球と同じように、Unityのジョイントのコンポーネントを使っています。

また、食べ物を床に落とした時にはメッセージを出す演出を追加しました。食べ物がテーブルの下や画面外に落ちてしまうと、何故鉄球が襲ってきたのか分からず、理不尽さを感じてしまうだろうと思ったからです。どんなゲームでもダメージを受けた時や死亡した時は、それが分かるように表現しています。逆にそれが分かりにくいゲームというのは非常に理不尽に感じてしまいます。「あなたは失敗しましたよ」ということを誰でも分かるように伝えてあげることが大事です。逆に成功の場合も「あなたは成功しましたよ」と伝える(褒める)ことが大事です。それが前回実装した花のエフェクトですね。

あとは、今回から画面の右下に常に【▶操作のしかた】っていうキーヘルプを出しています。ゲーム中でいつでも操作方法を確認できるようにするのも遊びやすさの1つです。初めて遊ぶプレイヤーは何を押したらどうなるのかを全く知らないのですから、そこしっかりと分かるようにしないといけません。【〇決定】【×キャンセル】とか今時のゲームなら大抵ありますよね。

※ゲーム会社で働いていた時から私も周りの人も、この表示のことを「キーヘルプ」って呼んでいたんですが、検索してもそんな単語出てこないんですよね…。呼び方は会社によって違うっぽいです。

 

このゲームで伝えたい信念

さて、メインとなる遊びの部分はクオリティの目途が立つようになってきました。他にも実装したい要素はまだまだあるので、そちらも同時進行で盛り込んでいきます。まずはタイトルにもなっている「いただきます」という言葉と作法。「いただきます」を世界共通言語にするためにも、ゲーム中は常にこの言葉を意識するように実装していきます。

で、実装したものが試作第6号になります。

元々この要素は【手を合わせる(合掌)】→【いただきますを言う】→【フォークを掴む】という流れにするつもりで作っていました。しかしフォークを掴む調整に予想以上に時間を取られ、合掌部分をカットして最初から手を合わせている状態でスタートさせることにしました。要素が1つ減ったので、食べる時の面白さから離れずに済んだのは良かった点ですが、「いただきます」の大切さを伝える要素が1つ減ってしまう結果になりました。今考えればこの方が良かったと思っているのですが、この時は試作第5号から1週間も時間を費やしていて焦っていたため、これが本当に正しい選択なのかモヤモヤした気持ちになっていたのを覚えています。

 

しかしここまで来れば、後は細かい調整とバグ修正、そしてメインゲーム以外部分の制作になっていきます。残り期間は2週間

 

次回→PART7

 

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